憧れのギターがキター

先日、バンドのリーダーから三条に良いギターあるからと紹介され
カミさんとドライブがてら出掛けてきました

ラーメン食べたりして下道でゆっくりドライブ
ようやく目的の楽器屋さんへ
入店するとすぐのギターコーナーのセンターにありましたよ
お薦めのマーチンが・・・
そう!憧れのマーチンが・・・
しかも縦ロゴ・・・

しばし見入っていると当然の如く近寄ってくる女性の店員さん
「いかがですかぁ~~」

このおっさん冷やかしだな・・店員の姉ちゃん思ってるだろうなぁ
何時もの如く妄想が始まる(笑)

今までの僕はここで「いや・・・あの・・・さっす・・・」と言って逃げるように帰ったのですが
今日はほんの少しでも買うかも知れないという可能性があったので
「う~ん」などと、イッパシのプレーヤーのように腕を組んで渋い顔をしてみる
そして渋い顔のまま
「いや、姉ちゃん、俺は買うかもしれないぜ・・・分割払いならどうにかな・・・」
「何より決定権の有るカミさんが今日はいるからなっ!ふん!」と心の中でいさってみる

しかし姉ちゃんの挑発は続く
「どうぞ~良かったら弾いてみませんかぁ~」
そして僕の妄想も続く・・・
おっと!今度は俺のギターテクニックを試してみようってか・・・
くそ~俺はアルペジオを少ししか弾けねーぜ・・・
しかもコードもうろ覚えだし・・・
そこまで見透かされているのか・・・
この勝負受けるかどうか…しばし考える・・・

しかし頭の中で鳴り響く岩小第一応援歌!
岩船健児の~力試さん~♪のフレーズが俺の背中を押す
よし!受けてたつ!

俺のアルペジオを聴いてみやがれっ!と
かなりギコチない技を瞬時に用意しながら
「あっ・・・じゃあスミマセンがお願いします・・・」と何故か低姿勢で承諾
チューニングをする姉チャンの後ろ姿に闘志を燃やす・・・

「ではどうぞ~」
手渡されたマーチンを手に取り、咳払いをひとつ
肩の力を抜いて、では最初の曲は・・・・・・
と気張ったとたんに姉ちゃん奥のカウンターへ向かう
って!おい!そっち行くんかい!
気を利かせたのか、向こうへ行ってしまいました(笑)
えーそま!と思いつつ心の底から安心感を覚え
一人ぼっちでワンストローク・・・

もうここで瞬殺です・・・
この何とも言えない音色・・・
これがマーチンなんだなろうな~と・・・
40年近くもまともに弾いていなかったフォークギターの音
そんな俺でも分る、透き通ってそれでいて力強い音色

フォークギターの王道を進むマーチン
その憧れのマーチン
そして夢の縦ロゴが俺の腕の中に・・・
もう家に来てください!
三条から岩船に嫁いで来てください!(女性なのか分かりませんが)

これはもう買うしかない!
そう心に固く決めてカミさんにそっと近づき「あの~・・・」
今までにない超穏やかな声と地を這うような低姿勢で
「来月からですね、あの、その・・・分割でですね・・・」
まるで楽器屋の店員さんになったように丁寧に説明すると

なんと!「どうぞ」の一言・・・

その奇跡の展開からマーチンは無事我が家に嫁いで来たのです・・・

次回に続く・・・

by質実剛健