私のお題は「岩船方丈記」といただいた。
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし
800年ほど前に書かれた鴨長明の「方丈記」
冒頭は名文中の名文だ。
「方丈」は小さな庵。
維摩詰の方丈を訪れた文殊菩薩とその一行がその狭い空間に全員収ることができたという逸話から、仏教においては方丈に全宇宙が内在しているという考え方が生まれ、そこから寺院の住職が生活する建物を特に方丈と呼ぶようになった・・・そうだ。
茶室なんかも、そう考えるみたいですね。
全宇宙だから、つまりは「何を書いてもOK」だと勝手に納得。
ウンウン
わたしの方丈はここかな?
カオスな宇宙が展開している。
建物の入り口は Gate to Freedom
方丈の壁には「イージーライダー」のポスター。
1969年の映画。
ウッドストック音楽フェスも1969年。
若者の夢「フラワームーブメント」がピークを迎え、そして「終わりの始まり」の年。
ジャニス・ジョップリンもジミー・ヘンドリックスも70年に27歳で死んだ。
イーグルスの「ホテルカリフォルニア」でも歌われている。
“We haven’t had that spirit here Since 1969”
「私どもでは、そのお酒(スピリット=魂)は1969年から置いておりません」
イージーライダーの主人公は「自由」に
カリフォルニアからハーレーダビッドソンでニューオリンズのマルディグラを目指す。
南部の保守的な「正しいアメリカ国民」には、自由な彼らは受け入れられない。
ただバイクで走っていただけで、当たり前のように射殺されてしまう。
世間の常識や、大衆の共通認識がどれだけ危ういものか。
コロナ警察でも証明されたばかり。
チープな「伝統」だとか「信心」とかも当てはまるかもね。
自由でいることは実はとてもリスキーなこと。
大きな対価を払うことがあることも覚悟しないと。
チップの20枚や30枚のマイナスなんて当然なのだよ。
by転がる石