お祭りに

いよいよ岩船大祭です。

祭りの本義は、年に一度の縁日にお宮(石船神社)の神様と町の人との交歓だろうと思います。
神様に喜んでもらうのに一番大切なことは、町の人が祭りを楽しむことです。

祭りまで間もない時期に近親者を亡くされた人は、心から楽しむことができないので
祭りを欠礼することになります。

ただ、喪中の拡大解釈が見受けられるのは残念なことです。
悲しみの時期が過ぎて普通どおりに生活しているにもかかわらず
祭りだけ不参加と言うのはいかがなものでしょうか。
神社庁の見解では、忌中の期間は最も近しい親族(親子)で30日とされています。

逆に親族に重篤な病人がいる場合には、欠礼するのも当然かと思います。
本人の心の問題ですから、一慨には決められませんが。

明日からお囃子の稽古が始まりますが、わが町内ではそれに先がけて
今日、中学生だけで特訓しました。

中学生には、
「小学生の指導は君たちに任せる。自信を持って教えられるように
今日は中学生だけで特訓をする。」と申し伝えました。

物事を楽しむためには、歴史や決まりごとや自分の立場を知ることが必要ですし、
役割や責任を果たすことで楽しみはより大きくなるはずです。

「伝統」と、よく口にされます。
もちろん長い時間をかけて作られた形(かたち)は大切です。
しかし、あくまで本義は神様との交歓であります。人が少なくなってしまった今、
本義を守るためには形を変える必要もあるかもしれません。

岩船大祭に参加される方それぞれの立場をわきまえ、
与えられた役割を十分に果たして、今年も精一杯祭りを楽しみましょう。
その上で、本義を守るためにはどうしたらよいのか考えてもらいたいとも思います。

by ガンダルフ