陰陽五行もbusiness tool

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9日ともなると正月気分もすっかり失せてしまいますが、
今年は未(ひつじ)年であります。

十二支(じゅうにし)は元々は数列記号だったらしく、
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥は、草木の成長の過程を表す字で、
これに動物を充てたのはずっと後世になってからなんだそうです。

木星の公転が12年で1周するところから、天体観測の基準として天球を12等分したのだとか。
紀元前4世紀ごろの成立というから、さすがは中華、世界の中心と自称するだけの先進ぶりです。

十干(じゅっかん)というのもあって、
甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸、「きのえ」「きのと」…とか読みますが、
こちらは10進法ですな。

この2つの順列を組み合わせて(干支=えと)、
年や月や日といった時や、方位を表すのに用いたわけです。

有名なところでは10と12の最小公倍数が60なので、60歳で「還暦」となるわけです。
ちなみに今年は、乙未(きのとひつじ)であります。

同じ順列記号でも十干(じゅっかん)に比べて十二支(じゅうにし)が日本でポピュラーなのは、
年賀状の図柄に採用されたのが大きいんだそうです。

儀礼的な年賀状なんかもう止めようかと思っても、友人や親戚に郵便局の職員がいると、
お付き合いで年賀ハガキを買うのでなかなか止められない…ってところもありますね。
JP職員のノルマ?のお蔭で十二支は延命しているのかも。

その年の福徳を司る歳徳神さまは、今年は庚(かのえ=西南西)におわします。

陰陽五行思想とはかけ離れたフランチャイズチェーンのキャンペーンが功を奏して、
この地域ではほとんど縁の無かった「節分に恵方巻き」なんてのまでも、
すっかり市民権を得た感があります。

正月も昼も夜も無いカタカナ表記の店にヨイショされて、
歳徳神さまもさぞ面喰っていることでしょう。

by ガンダルフ