スイミー

コロナウィルスによる新しい生活様式で保育園行事、学校行事も随分と様変わりしました。
観覧者はひと家族〇名までなどと制約が設けられ、さらに密を避けるため学年ごと日にちをずらしたり。
人数制限についてはさぞかしおじいちゃん、おばあちゃんは残念だろうと思いきや、意外と皆さんすんなりと受け入れているようで、
嫁さんにはいえねども、あんまいいは、なんて声も。
ひしめき合った会場でよその子に紛れた孫を探すよりも、家でゆっくり、ビデオで孫の活躍を見たほうが良い、といった感じでしょうか。わかる気もする。
さて、昨日は保育園の発表会でした。(私の頃はお遊戯会だった。)
今年で最後の発表会となる我が次男。年長さんの劇は「スイミー」でした。
スイミーといえば国語の教科書でお馴染み。

<あらすじ>
スイミーは小さな魚。兄弟を含め、仲間はみんな赤い色なのにスイミーだけは黒い色だった。しかしスイミーはとても泳ぎが速かった。
ある日、兄弟や仲間たちが大きなマグロに食べられてしまう。泳ぎの速いスイミーだけが逃れることができた。

ひとりぼっちになったスイミーは様々な海の生き物に出会いながら旅をするうちに、大きな魚を恐れて岩場に隠れて暮らす赤い小魚たちを見つける。
スイミーは一緒に泳ごうと誘うが、大きな魚が怖いからと小魚たちは出てこない。そこでスイミーは大きな魚に食べられることなく自由に海を泳げるように、みんなで集まって大きな魚のふりをして泳ぐことを提案する。黒い自分は目の役をして。
かくして小魚たちは大きな魚を追い払い、大きな海を自由に泳げるようになったのであった。
知恵を絞って、みんなと力を合わせれば大きな相手にも立ち向かえる。
この物語が伝えたいことはそういうことだと思いました。小学生の頃読んだ時もそう感じた覚えがあります。
しかし、実は作者が一番伝えたかった事は別にあるそうです。
教科書ではページの都合から一部カットされているようですが、実際の絵本は14場面あり、その半分以上が「1人で海を泳ぎ、色々なものと出会う場面」を描いているのだそうです。

虹色のゼリーのようなクラゲ
水中ブルドーザーみたいなイセエビ
見えない糸で引っ張られている見たこともない魚たち
ドロップみたいな岩から生えている昆布やわかめの林
顔を見るころには尻尾を忘れているほど長いウナギ
風に揺れる桃色のやしの木みたいなイソギンチャク

沢山の出会いを重ねる中で、スイミーは個性を知って、自分を生かすことを知っていくのです。
この物語はただ単に、仲間と一緒にやればなんでもできるよ!っていうことを教えてくれるだけじゃなく、
人にはそれぞれの個性と役割があるということ、
たくさんの新たな出会いが未来を切り開く原動力になるということを教えてくれる物語でもあるんですねー。
深い。
絵本、欲しくなっちゃったなー。

 

ちなみに次男は三重アゴと腹を揺らしながら食いしん坊のマグロ役を熱演してました。
先生、ナイスキャスティング!

 

 

 

 

byモノポール