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こだわりの製法で村上でも固定客が多い横田さんの惣菜。味にうるさい岩船人が納得する数々を3代目として引き継ぎ6年。服飾業界に長くいたため、お洒落なムードがにじみ出る加代子さんにインタビュー。ちなみに屋号「ぶいみ」どんは「武右エ門」どんと書くそうです。
岩船に帰って来るたびに親が年を取ってくるのが目に見えて分かったし、来るなら早い方がいいと思いました。帰って来いとか、継いでほしいとか一言も言われていませんけど(笑)。帰省当時はバブルがはじけ、東京も勢いを無くしていて、雑多な印象を持ってしまったこともきっかけでした。
小さいときから手仕事を見たり、手伝ってましたからね。そうそう、母は自分だけが分かるメモを残していて、いわゆるレシピなんですけど、亡くなってからこのメモを暗号を読み解くようにして、試行錯誤して今に行きつきました。母からのレシピ100%ではなくて、作るたびに分量を書き留めておいて、その都度改善しているんです。
祖母の代には、主に神納の方に行商に出ていて、祝い事などがあると魚を焼いたりごちそうを作って持って行ったりしていたようです。店を出したのは母で、昭和37年ころです。長年のお客さまから「知り合いに食べさせたい」「子どもに送りたい」などと言ってもらうと本当にうれしいですね。
かつて市場は昼休みが過ぎてもやっていたんです。村上市場で言えば、あの近辺に務めていたお得意さんが年を取って定年になり、来なくなってしまうという例があります。願いは、娘さんやお嫁さんたちに世代交代をしていただき、新しい顔を見せてもらうことです。時代とともに客層も脈々と受け継がれていけば、商店も安泰なんですよね。
取材の間にも分刻みでアラームが鳴り、調理場へ走って行った加代子さん。市場の日には心づくしの商品が勢ぞろいします。市場開催日時を今一度記載。 【岩船市】5のつく日の午前8時ころ~正午。【村上市】2と7のつく日の午前8時半~正午。
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