曖昧のススメ
26・27日と所用で東京へ行ってきました。
出発の朝は荒れ模様で、特急いなほは止まってしまい在来線も心許なかったので
息子に新潟駅まで送ってもらいました。
宿泊は村上駅のびゅうで勧められた、TYOのパックでお台場の日航ホテル。
ゆりかもめの駅と直結、レインボーブリッジ越しに東京タワーが見える素敵な部屋でした。
ウォーターフロントにはガラス張りのチャペル。
このチャペルでのウエディングは、さぞかしロマンティックなことでしょう。
2日とも好天に恵まれましたが、気温は今年一番の寒さだということでした。
冷たい風に寄り添う、お台場の若い恋人たちを眺めながら、
なんとなく globe の DEPARTURES を思い浮かべました。
♪いつの日から細く 長い道が始まる
出発の日はなぜか 風が強くて
やさしさも わがままも 温もりも 寂しさも
思いやりも 全てを 全部あずけた
前髪が伸びたね 同じくらいになった
左利きも慣れたし 風邪も治った
愛が夢を邪魔する 夢が愛を見つける
やさしさが 愛を探して
あなたが私を 選んでくれたから
どこまでも限りなく 降りつもる雪と
あなたへの想い
少しでも伝えたくて 届けたくて そばにいてほしくて…
当時、ヒット曲を連発していた小室哲也は何かのインタビューで
「今は作曲より詞を書く方が楽しくて…」と言っていましたが、
DEPARTURESは世代から遠い私でも、ゾクっとするほどの傑作でした。
今度、機会があったら私たちのKEIKOに歌ってもらうことにします。
(偶然かお台場には DEPARTURESという名前のレストランがオープンしたようです)
ダイバーシティー、アクアシティー、デックスなどの巨大商業施設は、
どれをとってもそのワンフロアーだけで岩船の総生産の何倍も稼ぎ出すだろうし、
ホテル一つの建設資金で岩船の全戸が建てられそうで、
まあ比べること自体がマヌケですけどね。
めざましテレビでたまに見るお台場のビーチが不思議で、早起きして確認してきました。
波や潮で浸食されることも無い、人工的に作った入江の浜なのですね。
完璧に保存されている江戸幕府が築造した台場島やレインボーブリッジ、
このエリアにどれだけの官費が投じられているのでしょうか。
「地方の再建」など、政治家の綺麗ごとに過ぎないと滑稽な思いがしました。
新宿や渋谷とも違う、何一つ陰の無い新しいメガポリス。
対して私らが売りにできるのは、時代から置き去りにされた田舎ならではの、
口伝でしか伝えられていない曖昧な歴史、その一点でしょうね。
年の瀬を迎えて、マスコミでは今年の○大ニュースが取り上げられています。
主要国のリーダーが交代した年ですね。
三代世襲の金正恩
世界一すさまじいと言われる権力闘争を勝ち抜いた習近平
再選されたバラク・オバマ
傀儡メドヴェージェフを経て大統領に復職したウラジーミル・プーチン
激戦を制した韓国初の女性大統領 朴槿恵(パククネ)
いずれも国内世論をバックに強圧的に外交に臨むでしょう。
前回は政権を放り出したプリンスはいかに対応するか?
朝鮮民主主義人民共和国、中華人民共和国、アメリカ合衆国、ロシア連邦、大観民国、
なんのことはない、新しい国ばかりじゃないですか。
我が国号は「日 出ずる処の天子いわく」聖徳太子以来の日本。
神秘の国であります。
この曖昧な神秘性こそ、強国・大国に対峙する武器でしょう。
新年は寒波の中で迎えることになりそうですね。
いつの日から細く 長い道が始まる
出発の日はなぜか 風が強くて
皆様どうぞご自愛くださいませ。
よいお年を。。
by ガンダルフ